常に完璧なマイスターたらんとしているのに、どうも最近彼の前で上手くいかないのが無性に悔しくて
だから少しうろたえる様子でも見て優位に立ってやろうと思っただけなのだ
と後日彼は赤い顔で語った
ハピライ
「子供ができました」
機体整備も一通り終わり、珍しくマイスター全員が集まっていたときの出来事だ。
アレルヤはゆっくりとコーヒーを啜りながら今のティエリアの発言を反芻する。
こども。子供?できたってことは・・・。
え・・・?・・・・・・・ええ!?
「貴方の子供ですよ。ロックオン」
「ええええっ!!!!」
「五月蝿い、アレルヤ・ハプティズム。大体なぜ君が驚く。俺はロックオンに」
「でもそんないきなり!それに君はッ!!しかもロックオンが父親とかそんな!!!」
確かにティエリアは最初女の子かと思ったくらいの美人であったが、自分の認識では男性だったはずで
そもそも妊娠するためにはそれなりの行為の結果なわけで、その相手がロックオンというのも驚きで
というかこの二人がそういうカンケイにあったことが一番の驚きで
それよりも妊娠したらもうマイスターどころではなくなるのではないだろうか?
そしたら武力介入は?ソレスタルビーイングは?
もう訳がわからない!
刹那はというと、当事者の二人を見守っている。
年齢以上に達観した刹那も、さすがにこの件に興味があるらしい。
「そうか、嬉しいな」
一瞬の沈黙の後、アレルヤは今一度自分の耳を疑った。
ロックオンは別段驚いた様子もみせることなく、にっこりとティエリアに笑いかけたのだ。
それどころかティエリアの手をとって、躊躇なく言った。
「愛してる、ティエリア。是非、生んでくれないか」
「へ・・・?ちょっとロックオン?」
「人殺しの俺に父親の資格はないかも知れないけど、絶対ティエリアを守るよ」
「よかったな、ロックオン」
「ありがとう、刹那。アレルヤも心配してくれて」
いやいや!心配じゃなくって!!
どうして刹那もロックオンもそんな平然と。
それともなにか?僕が変なのか?
こんなに唐突に話がぽんぽんと・・・。
助けてハレルヤなんなのこれは!?
アレルヤの思考はぐるぐる回りだす。
「嘘ですよ」
「はい?」
「だから冗談です。大体、男なのに子供が生めますか?」
眼鏡のブリッジを指で押し上げながらティエリアは言い放つ。
言っていることは至極正論で、ああやっぱそうだよねとアレルヤは心の中で納得するが、
この手の冗談をティエリアが言うとは思えなくて混乱する。
「でも、俺は子供ができても構わなかったぜ?」
「・・・貴方も大概ですね」
ふぅ、とため息をついてティエリアは背を向けて部屋を出て行った。
ロックオンもティエリアの後に続く。
後には放心状態アレルヤと刹那が残された。
「刹那・・・結局今のは何だったんだと思う?」
「痴話喧嘩」
「・・・そう」
手に持ったコーヒーは少し冷たくなっていた。
頭の中でハレルヤが大笑いしていた。
イベント便乗してみる。4/1だから。
速攻で書いたからぐしゃぐしゃ。
私絶対エイプリルフールを履き違えてるYO
男ティエですが、妊娠とかそういう冗談なので苦手な方は回避願います。
でもさ『妊娠すりゃぁいいのに』ってすごい告白だよね・・・(それラブレス!ゆん違い!)
んで私、女の子ティエも超好物です。