プライマリー
全て、隠さず、見せて欲しいと望んだ。
ダイアモンドに見せかけた、硝子の魂を何者からも守りたかったから。
お前のカラダが見たい
ティエリアはこの世の終わりが来たような表情を浮かべた。
嫌だ嫌だあなたはきっと私を嫌いになる、と。
そう言って目に涙を浮かべてまで拒絶していたのに、俺は無理に押し通した。
あいしてる
その一言で、ティエリアは泣くのを止めておとなしくなる。
この言葉が。俺の、この言葉が。
彼を世界に繋ぎとめていると、俺は知っていた。
ボタンを外す手は震えていた。
言わせなくてもわかる。
こんなことをさせたのは俺が初めてなのだ。
すべて白く、きめ細やかな肌。
引き締まった肩のライン。
そこから続き、わずかばかり存在する胸のふくらみ。
腰から下腹部にかけては完全に女性のもの。
しかしその下には本来ならば存在し得ない、男性の器官がついている。
世界に、これ以上に美しく稀な肉体はないだろう。
全てを有し、でも何ものでもない。
そしてこの事実を知るのは彼と、彼の信じる機械と、おそらく俺だけ。
ざまぁみろ。
もはやヴェーダにも。
他でもないこの身体の持ち主たるティエリアにさえ渡しはない。
この穢れない白い身体に快楽を教え込むのは俺だ。
人が、機械なんかよりもはるかに深く繋がれる様を見せるのは俺だ。
一人ではどうすることもできない疼きを刻むのは俺だ。
胸の先の飾りを弾く。
ひゅう、と大きく息を吸い込む音がした。
ぷくりと尖ってきたそこを舌で舐めれば今度は明確な声があがった。
「ロック・・・オン」
掠れた声さえ犯したくなった。
両性ティエ。
無性か両性かと聞かれたら両性の方が好みです。
なまなましいので。